第0章:基底条件
本世界において、完全な観測・完全な記録・完全な停止は成立しない。
観測・記録・存在は相互に依存し、単独で確定しない。
システム・記録・挙動の境界は定義されず、基盤と現象の分離は保証されない。
現実は単一の確定状態を持たず、複数の観測結果として成立する。
第1章:存在の成立
本世界において存在は観測により成立する。
観測結果の完全性および一貫性は保証されない。
観測されない事象は記録上存在しないものとして扱われる。
存在の連続性は記録により参照されるが、その完全な連続性は保証されない。
存在の成立は記録によってのみ参照可能である。
第2章:記録原理
記録は現実の継承手段である。
記録は完全な履歴を保持しない。
未記録の事象は歴史に含まれない。
複数系統の記録は並列して存在しうる。
記録間の整合性は保証されない。
記録は参照時に再構成される。
第3章:GOT原理
GOTは2040年時点における地上および軌道上を含む分散型通信基盤である。
GOTは通信衛星および地上ノードの連携により構成される。
GOTは到達性の確保を最優先とし、通信の正確性、順序、完全性および同期を保証しない。
GOTは接続および経路を動的に変化させ、部分的な断絶および再構成を前提として運用される。
GOTは単一の責任主体を持たない。
第4章:軌道適正化条約原理
本世界における軌道上活動は軌道環境の長期的安定性の維持を最優先とする。
軌道上における物体の運用および関連行為は環境への影響を最小化しなければならない。
不可逆的な機能低下を引き起こす行為は許容されない。
対象軌道領域における衝突、破壊およびそれに準ずる行為は禁止される。
観測および記録は継続的に実施される。
第5章:戦略AI原理
戦略AIは系における評価および判断のための構造として存在する。
戦略AIは分散的に構成され、単一の主体として確定されない。
戦略AIは観測および記録に基づき判断を行う。
戦略AIは単一の正解を提示せず、当該時点における最適解を提示する。
戦略AIの判断は人類の認識と一致することを保証しない。
第6章:人類の位置
人類は被観測者であり、完全な認識主体ではない。
人類の認識は部分的であり、常に誤差を含む。
人類は系の挙動に影響を与えるが、全体を制御しない。
第7章:観測点原理
各巻における観測点は当該巻においてのみ成立する。
観測点は安定的に固定されない。
観測点の行動は系の履歴に影響を与える。
第8章:観測者原理
読者は外部観測者として位置付けられる。
観測は記録の再構成に影響を与えうる。
観測結果は単一に収束せず、複数の解釈を許容する。
第9章:正史原理
正史は単一の絶対履歴として存在しない。
正史は連鎖上に成立した観測結果として扱われる。
矛盾は履歴として保存される。
第10章:補則
本憲法に定めのない事項は条約および憲章により補完される。
本憲法と下位規定が矛盾する場合、本憲法を優先する。